CopyRight 1999.12.25
建築工房 N 設計
 2   
2.家づくりのパートナー
  概要 長所 短所
大工棟梁※1
+建材屋※4
+各職方※5
+申請業務事務所
(代願設計)
・古くから最近まで行なわれている家づくりの一般的なシステム。
・おおむね一人でコツコツと大工工事を行ない、各職方に指示しながら完成させる。
・棟梁としての経験を積むことで得た伝統的技術が信頼でき、時間は掛りますが丁寧な仕事を行ないます。
・十分な敷地に伝統的な住宅を建てることが得意。
・新しい技術や製品、暮らしに合せた間取りへの対応についての個人差が大きく、スムーズに行かないことが多い。
・コスト計画が大雑把になりがちで、追加工事などで予想外の費用が掛ることがあります。
工務店※2
+建材屋
+各職方
+申請業務事務所
(代願設計)
・家づくりの一般的なシステム。
・大工さん一人から、土木 / 建設会社出身者がつくる工務店まで幅が広く、住まいに対する考え方(どんな家が一番いいのか)もいろ いろです。
・設計から工事まで一貫して行うので時間が省ける。
・地元に根づいている所は敷地の状況を良く知っており、メンテナンスも十分な対応をしてくれ安心。
・工事の作りやすさが優先され住まい手の希望がかなわない事がある。
・間取りを優先するあまり、 耐震性、耐用性などトータル的に考えない住まいになることがある。(リフォームや高齢者・障害者の住宅改善を行なうとよく解ります)
住宅メーカー※3
+建材屋
+各職方
+(協力事務所)
申請業務
・ここ2,30年間で件数が増えてきたシステム。
・木造、2×4、軽量鉄骨、プレハブなどメーカーにより工法が異なります。
・コスト計画が容易で工期が短い。
・住宅展示場で建物を気楽に見学でき、イメージをつかみやすい。
(展示してあるのは高グレ-ドの建物が殆どで勘違いする事もあるようですが)
・敷地に対する制約が多く、希望どうりになりにくい。
・間取りの変更やオプションの追加により金が増え、結果として高額になりやすい
・本体価格以外の工事費が他のパートナーと比べ割高です。
住宅設計事務所
+工務店
+建材屋
+各職方
・住宅設計事務所は設計と監理を行い、工事は工務店などが行う。 ・設計に住まい手の意向が反映しやすい。
・工事のチェック(監理)を行うため手抜工事が防ぎやすい。
・住まい手の意向を生かすため、設計にそれなりの時間がかかる。
・工事費以外に設計監理の費用がかかる。

※1大工棟梁(以下大工) 大工さんで住宅一式をまとめ、作り上げる能力を持っている人。
工事に直接携わり、各職方を まとめ、工事を行ないます。多くは住まい手(建主)と直接契約をして住宅を完成させます。

※2工務店・建設会社住宅建設を主に手掛け、総合的な住宅建築技術を持ち、建築部品や建材を準備し、各職方の 手配、指示を行ない、住宅を完成させます。

※3住宅メーカー 自社の既製品・半既製品を取入れながら、下請けの設計者・工事施行者との協力で住宅を完 成させます。商品の研究や開発を積極的に行なっています。

※4建材メーカー・建材屋(以下建材屋)−家を完成させるための協力者天然材(砂利・木材・石材等)、加工材、設備機器、配線・配管材などの供給を行う。

※5各職方−家を完成させるための協力者 基礎、左官、電気、給水、排水などの工事を行い、住宅を完成させるために必要な各工事を 担っている。