CopyRight 1999.12.25
建築工房 N 設計
 
 

私の住まい(2世帯住宅のうら・おもて)1993年完成
私の住まいは好きに作らせて?

  初めてで最後になるかもしれない、建主さんの立場。自分自身で設計するのだから、予算の許す限り、いろいろな可能性を探り、実験的な事も取り入れたいとの思いが強くあります。我が家は、私の両親そして妻と子供2人の2世帯住宅で建主は私一人ではなく、貯金もなく、借入金だけで建てるため予算も限られていました。

 両親が住む1階のダイニングキッチンは、真南に面した土間を介して大きな窓で庭につながり、明るく開放感があります。が、ひっそりと静かに暮らしたい思いが強く、木が好きと言う両親のために付けた木製ブラインドがいつでも下がっている状態です。太陽エネルギーを土間の床に畜熱させる効果が減少していました。それが、数年前から1メートルくらいブラインドが引き上げられました。それは引き取らざるをえなかった犬を庭で飼うようになった為です。ブラインドを閉めると犬が寂しがり、吠えます。最近ではすっかり甘やかされたその犬が、片足で戸を開け土間に上がり鎮座します。犬がそんな勝手出来るのも、高齢化に備え戸の開け閉めが楽に出来るよう、木製でもかなり軽い網戸にしたから?犬は開けるだけで閉めないから困ってるみたいです。もっと重い戸がよかった、…なんて!!。

  とにかく、より良いものを取り入れて行きたいですが、経験のない事はどうしても実験的要素があります。
 我が家の実験は、空調でした。夏は、床下や土の中の涼しい空気を、1階と2階に吹き出し、冬は、屋根裏の暖かい空気を1階の床下に送るという仕組み。市販のシステムでそういった物はありますが、価格が200万円ほどするため断念。ああ、予算がない。そこで、手作りの自然利用システムの効果はどんなものか実験。全部で30万円ほど掛かりました。
 今現在、使用しているのは1階のみです。エアコンや床暖房はありません。このシステムで流れる風は、扇風機や石油ストーブ(建築時に取付けた空気を汚さないガスのFF暖房機を勿体無いと使ってくれません)の補助となり、じんわり活躍しています。2階は天井の高さが4メートルあり、部屋の容積が大きすぎたようです。しかし、実験の意義は十分果たし得たと思っています。これから先、効率を上げる工夫でどう変わるか楽しみです。

わが家のメンテナンス
1年目・1993年
・柱や梁の木がやせて、接合部にスキ間
  →シーリングで埋める。シーリング代・700円

2年目・1994年
・1、2階のデッキの木部を自然系塗料で塗り直し。
  →塗料代・2缶6,000円
・2階居間のトップサイドライトのガラスを屋根に上り、水洗いで
 清掃。あまり汚れていませんでした。

3年目・1995年
・子世帯の木製玄関ドアにカビが発生(2階の屋根しかなく雨
 があたる・デザイン優先のツケ)
  →外部を木目の浮き出る黒い自然系塗料で塗り直し
   (家族に不評)。塗料代3,500円

4年目・1996年
・プロパンガスのメーターを世帯別に分ける。無料。
・1、2階のデッキおよび親世帯浴室の木部を自然系塗料で塗
 り直し。→塗料代・前回の残り+3,000円

5年目・1997年
・両世帯を分けるドアがきちんと閉まらなくなる(止めていた磁
 石が機能しない)
  →レバーハンドルに取替える。レバーハンドル代・4,500円
・子世帯のセキュリティーテレホンの子機が通信不能
  →充電池を取替えたり、設定を直すも通信不能のまま。
   近日中に取替え予定。

6年目・1998年
・親世帯の木製玄関ドアの塗装を塗り直し。元の塗料と合わ
 ないものを塗り、白っぽくなってしまう。
  →塗料代5,000円
・白蟻発見(工事中、土の中から白蟻の巣のある木がたくさ
 ん出てきた)
  →通り道(蟻道・基礎の立上り)に殺虫剤を撒く。

7年目・1999年
・電気錠の締まり金物が締まりにくくなる(原因・扉の上と下だ

 けで留めるピボットヒンジのため、雨が当ると2m40pの高
 さのドアが反ってしまうため)雨が当らないように庇をつけな
 ければ。
・子世帯のタタミにダニ発生
  →畳を上げ、日干しにするも効果少なく、やむなく殺虫剤を
   使用。

8年目・2000年
・6年目に塗り直しに失敗した親世帯の玄関ドアを父が再塗装
 。浸透性タイプを使わず再び失敗。でも、前より良くなった
 かな。→塗料・3,000円
・子世帯のウォシュレット(便器一体型)の排水ポンプのモータ
 ーが故障。原因不明。
  →部品交換ともで8,568円
・子世帯のタタミ天日干し。湿気が取れ、快適になる。

・親世帯ジェットバスのポンプが故障。制御盤(サーミスター)
 を交換。原因不明(リード線切?)、
  →部品交換共で6,037円


9年目・2001年
・親世帯玄関横の裏木戸を取り付けている木の柱が腐ってき
 たので交換。
  →木材・2,000円
・親世帯の電動シャッターが動かなくなり、モーター付巻取り装
 置を交換。もう1台の電動シャッターは順調。巾が制作限度
 いっぱいの大きさでモーターにかかる負担が大きく早く壊れ
 たようです。
  →部品交換共で64,000円

10年目・2002年

・親世帯の風呂釜のお湯の調整や自動お湯はりの機能が働
 かなくなる。メーカーのメンテナンスを呼び調べてもらう。マイ
 コンの基板が故障とのことで交換。
  →部品交換共で35,700円

11年目・2003年
・突然、子世帯の電話が使えなくなる。外からかけると呼出し
 音は鳴っているが電話機の呼出し音は鳴らないし、電話を
 かけることができない。電話機のメーカーとNTTを呼び調べ
 てもらうがそれぞれの担当部分では正常とのことで原因不
 明。知り合いの電気屋さんに見てもらうと、引込み線の一部
 が焦げて線が切れているとのこと。数日前の雷が原因と思
 われる。電気屋さんも初めて経験したとのことだが、念入り
 に調べれば判るとの話を聞きメーカーやNTTのいい加減さを
 感じる。
・長女中学3年、長男小学6年になり、部屋を分けてほしいと
 要望される。工務店に頼みそれぞれのクロークを2個作り
 部屋を間仕切る。
  →材料費とも50,000円

12年目・2004年
・親世帯の風呂釜が2002年と同じ状況になる。昨年の電話
 機の事もあり、知り合いの設備屋さんに見てもらう。やはり
 マイコンの基板が故障とのことだったが、配管に泥がつまり
 (集中井戸のため?)ポンプなどに負荷がかかり異常電圧の
 ため基板が故障したとのこと。また、機器の中の基板の位置
 が湿気やすい場所にあり故障しやすいとのこと(新しい機器
 の基板はコーティングし湿気対策を施してある)。前回念入り
 に調べ対処しておけば故障しなかったとの話しを聞き、メンテ
 ナンスは経験豊富な人に依頼すべきと感じました。
  →部品交換共で53,130円

NEW13年目・2005年
・修理しながら使っていた親世帯の風呂釜がとうとう壊れて
 交換。
  →風呂釜本体と交換工事費共で168,000円